第4章 作業環境 – SUZUKID

第4章 作業環境

コツさえ分かればいつでもどこでも溶接が出来て便利だね。

DIYは自分だけでなく周りの人にも危険がないか、迷惑にならない
か配慮が必要よ。

どんなことに注意したらいいのかしら?

作業時の周辺や環境について説明するわね。

感電事故の防止をしよう

溶接作業前に確認しよう!

溶接作業を始める前に、電源が正常に接続されているかを確認することが重要です。

正常に接続されていないと接触不良になり、故障の原因になります。

また、ケーブルやプラグには傷や断線等の損傷がないかを確認し、必要に応じて修理することも必要です。

作業着の危険性を認識しよう!

作業着は、発汗・濡れたものを着用しないようにしましょう。

汗や雨水は電気を通すので感電する可能性が高まります。

夏場は特に発汗しやすくなるので、窓を開けたり扇風機を使用したり涼しい環境で作業を行いましょう。

ケーブルの損傷に注意しよう!

溶接後の母材の上に置くとケーブル類は溶けて損傷するので、母材の上に置かないように注意しましょう。

溶接作業をしていない時は電源をOFF!

溶接作業を行っていない時は、電源をOFFにしましょう。

電源を入れたままにしておくと、第三者の感電の危険があるばかりでなく、火災の原因となるおそれがあります。

火災の防止をしよう

可燃物に注意しよう!

周囲の可燃物(油、木くず、布など)にアーク溶接の火花が飛び火し、火炎・爆発する可能性があります。

スパッタの飛散距離等を考慮し、作業周囲5m以内は可燃物を除去、または必要に応じてスパッタシートで覆いましょう。

引火性液体・ガスを除去しよう!

タンク、ドラム缶、配管などの溶接作業の際、その内部に引火性の油類、ガスなどが入っている場合には、あらかじめこれらの引火性の油類、ガスなどを完全に除去した後で溶接作業しましょう。

その他注意事項

過負荷、短絡(ショート)などによる過熱に注意しましょう。

メンテナンスしよう!

外装、ケーブル類のメンテナンスしよう!

外装やケーブル類に変形・損傷はないか定期的に点検し、導電部が露出している部分があると危険です。損傷を発見したら直ちに修理、または交換しましょう。

各導線接続部を点検しよう!         

各導線接続部にゆるみが生じていないか定期的に点検し、ゆるみは、確実に締めましょう。

溶接機からのノイズで周囲への影響とは?

溶接機のノイズによって他の電子機器に影響する!?

溶接機からのノイズは、隣接する機器や電子機器の動作に影響を与える可能性があります。

これは、電磁干渉(EMI)と呼ばれるものであり、データ転送エラーや機器の故障を引き起こすことがあります。

溶接機からのノイズは、周囲の環境にも影響を与える可能性があります。

例えば、近隣住民への騒音被害や、動物の行動や健康に影響を与える可能性があります。

SUZUKIDの溶接機はノイズ対策を施した電磁両立性(EMC)に対応した製品です。             

溶接作業場を換気しよう!

溶接作業中は換気を適切にしましょう!

溶接作業中には、有害なガスや粉塵が発生するため換気をしましょう。

換気が不十分であると、作業者の健康被害が発生する可能性があります。

ちょっとした豆知識!     

半自動溶接と手棒溶接の安全性の違いとは!?

ほとんどの半自動溶接ではトリガスイッチを握らないと通電しない設定のため、誤ってアークが発生してしまう事を防止できます。

一方、手棒溶接では電源がオンの状態では常に通電しており、誤って触れるとアークが発生してしまいます。

手棒溶接を使用する際は、誤ってアークが発生しないように周りに通電しない物がないか注意しましょう。

電圧降下すると正常に作動しない!?

入力電圧が電圧降下すると、溶接機は正常に動作しません。

電圧降下とは、電線やケーブルが持つわずかな電気抵抗により電圧が下がってしまう現象です。ケーブル長が過度に長く断面積が小さくなると無視できなくなるほどの抵抗値になります。この抵抗値の増加により電圧降下が起きます。

電圧降下の主な原因は、電源ケーブルの延長です。

やむを得ず延長する場合は、100Vの溶接機では太さ3.5sq以上、長さは10m以下にしましょう。

電圧降下した電圧を15%または25%アップする昇圧器も有効です。

同様に出力ケーブルが長いと出力電圧が電圧降下をすることがありますので、出力ケーブルを延長する場合も注意が必要になります。

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